2017年3月24日金曜日

そもそも登記って?

今では債務整理や成年後見などもメジャーになってきましたが、
以前は「司法書士といえば、登記」だったそうです。
そこで今回は、登記について書いてみたいと思います。


そもそも「登記」って何ぞや?って人も少なくないと思います。
理系出身の私は、住宅メーカーに就職するまで知りませんでした。
思い返してみると、小学校の漢字ドリルの読み方を答えるところにあったような…
「とうき」と読みます!!

登記にはいろいろ種類がありますが、
昔からの登記といえば不動産登記と商業登記の2種類でしょう。
不動産登記情報には不動産の所在、地番・家屋番号、面積、所有者、担保権者などが記録されています。
商業登記情報には会社の商号(会社の名前)、本店所在地、資本金、成立年月日、役員などが記録されています。
それぞれ、不動産の戸籍、会社の戸籍、というイメージです。

登記情報は、法務局(法務省民事局の機関)で管理されています。
以前は、法務局に備え付けられていた
「登記簿」という紙の簿冊に書き加える方式でした。
法務局で登記簿を閲覧したり、
「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」を取得することで、
登記されている内容を確認することができました。
登記簿謄本というのは、「登記簿のコピー」ということです。

今は、登記簿が電子化されて「登記情報」になっていて、
全国の法務局などで「登記事項証明書」を取得して、
その内容を確認することができます。
でも、「登記簿謄本」という呼び方が今でも馴染んでいるので、
「登記事項証明書」のことを
「登記簿謄本」あるいは単に「謄本」と呼ぶことも多いです。
登記情報の内容を閲覧するだけなら、
インターネットでも見られるようになりました。
登記情報提供サービス

登記されている内容を変更したい場合は、
管轄の法務局に登記申請をすれば、登記官が登記情報を変更してくれます。
この手続きが、いわゆる「登記する」ということです。
登記申請には専門的な知識が必要なので、司法書士は昔から、
登記申請をする人の代理人として申請書や添付書類を作成し、
法務局に申請することを業としてきました。(注)
例えば、売買によってある不動産の所有者が変わった場合、
司法書士は買主さんと売主さんから委任を受けて、
買主さんを新しい所有者として登記してもらうように法務局に登記申請をします。

ちなみに、不動産登記は不動産の所在地、商業登記は本店の所在地によって、
管轄の法務局が決まっています。
福岡市早良区の場合、不動産登記は福岡法務局西新出張所管轄で、
商業登記は福岡法務局(本局)管轄です。
(平成29年3月24日現在)

日常生活の中で出会うであろうもう一種類の登記に、
「成年後見登記」があります。
これは、不動産登記や商業登記とは少し違います。
成年被後見人(認知症などで意思能力がなく、家庭裁判所で後見開始の審判がされた人)が誰で、その成年後見人(成年被後見人の法定代理人として契約等を行う人)が誰か、ということが記録されています。
宅建士や司法書士など一定の職業に登録する際に、
「登記されていないことの証明書」の提出を求められることがあります。
これは、宅建士等の登録ができない事由のひとつに、
「成年被後見人であること」と定められているからです。
「登記されていないことの証明書」を提出させることで、
成年被後見人ではないことを確認しているのです。


登記について、なんとなくご理解いただけたでしょうか。
なんのために登記制度があるのか、
登記しないとどうなるのか、など、
登記に関して書きたいことはたくさんありますが、
長くなるのでまた次の機会にしようと思います。
お読みいただき、ありがとうございました!


(注)不動産登記申請について司法書士が代理人になれるのは、権利部(所有者、担保権者など、その不動産に関する権利が記録されている部分)についてです。
表題部(所在、地番・家屋番号、面積など、不動産の状態が記録されている部分)についての登記申請代理は、隣接士業である土地家屋調査士のお仕事です。